ちょっと待って!!~食べる順番ダイエット~
2011.08.10
最近、はやっていますね。
「食べる順番」のダイエット法。
テレビや雑誌などでよく医学博士、医師の方々がコメントされています。
その食べる順番でダイエット、メタボ対策に良いとされる理由は・・・
「食物繊維が多い野菜をお腹に入れておくと、あとからくる炭水化物や脂肪をゆっくりと消化・吸収することができるから。その結果、血糖値が急激に上がることを抑えてくれる。」
という事だそうです。
確かにそうなのでしょうが、ちょっと待って下さい!!
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脂質を吸収しにくいと言われているサラダなど野菜類を最初に。
しかし、これらは腹を冷やしやすく、また繊維質などは消化しにくいものです。
これらのものは、胃腸が弱く、寒がり、低血圧的な体質の人にとっては、内臓の温度を直接的に下げ、結果として代謝や血圧を下げてしまうものです。
そうすると、朝起きてからぼーっとして、なかなかか頭がたちあがってくれない、疲れが抜けない、夏風邪が治らないなど、かえって元気がなくなってしまう様な事が起こります。
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欧米式の食事では、最初に口にするのは「スープ」や「食前酒」です。
日本の懐石料理などでも、最初に口にするのは「汁物」とされていますが、お酒のある場合などは「前菜」からですね。
温かいスープや体を温める働きのあるお酒を少し胃に入れてから食事をするのです。食前に、胃のはたらきを高めておくと言う、考えてみれば当たり前なことをしている訳ですね。
この様に、洋の東西を問わず、伝統的な文化には、しっかりとした人の体の機能を考えた、自然な健康法がきちんと含まれているのです。
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現代の医学や栄養学のおかげで、過去に流行った栄養不足による病気などはなくなり、また病中病後の人にも回復を早めるという恩恵を得ました。
しかし、依然として、体を養うのは「栄養素」、人体はあらゆる「物質」で構成されているものとしてとらえる面が強い様な気がしてなりません。
東洋でも西洋でも、伝統的な文化である食事法には、食べ物や人の体を「物質」や「構成物」といった見方ではなく、あくまでその「働き」や「機能」を重視した考え方が根底にあります。
人の体は「ばらばらな物の集まり」ではなく、手も足も、内臓も頭も、それらが一つの目的(生きる)に向かって機能する様な存在として見ている訳です。
高熱の出る風邪の治し方なども、「熱を下げる」のが目的ではなく、「うまく解熱させていく」と言う経過を重視した治療法です。
漢方薬では風邪の薬はたくさん使い分けしますし、西洋でも足湯など使います。
子沢山、安産の人が多いと言われるマレーシアなどでは、婦人科に良いとされるハーブティーを、月経前、月経中、月経後で飲み分けるのだそうです。
中国では出産後や手術後などに、生薬と肉や魚を煮込んだものをたくさんとって回復を早めるそうです。
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「1日の数リットルの水を飲むべき。」
とか、
「1日の始めは野菜や果物、ヨーグルトなどから。」
と言うのも健康志向の方はよくされていますよね。
体温が高めで暑がり、東洋医学的には「陽の気」が旺盛な人であれば良いのですが、反対の「陰の気」が多く、寒がりで低血圧的な体質の人がやったら、まったくの逆効果になります。
雑誌やテレビなどで話題になるものは、それなりに効果の認められたものであることには違いありません。
でも!!
それでも、2週間、長くても1ヶ月位試してみて、ご自分の体の様子をよく振り返ってみて下さい。
場合によってはもっと早く、ご自分の体調が良くなっていない事に気づくかもしれません。
「あんまり変わらないかな・・・。」
「かえって調子悪くなった部分もあるかも・・。」
などと思われる方、いったんその方法を止めてみることも選択肢として考えてもよいでのではないでしょうか。
なんとなく疑問をお感じであれば、東洋医学的な治療院、病院などで相談されると良いと思いますよ。
ご自分の体質について調べてみるのも、ダイエットの第一歩ではないかと思います。