~刺激物と生活習慣病~
仕事は責任がありますから、様々なストレスがあるのも仕方ありません。
しかし、ストレス発散の為に知らずの内にしてしまっていることは意外に多くなっています。
中でも、
“ 刺激物をよくとっている ”
これはお手軽なストレス発散法ですものね。
お酒、たばこ、辛い物、ミントのつぶ、コーヒー、その他の味の濃い物。
どれも全部大好き!!と言う方、いませんか~。
私自身も上記の6つの内、3つは当てはまりそうです・・・。
これらを毎日、多量に取るとどういったことが体に起きるか?
「辛い物」や「お酒」など、“体を温める作用が強いもの”は、体の余分な水分を追い出します。
お酒も辛い物も、取り過ぎた翌日などは便がゆるかったりしますよね。
アルコール成分や辛味成分の分解と排出のため、体内の水分も一緒に排出しなければならないからです。
必要な水分まで奪われてしまうと、体内に熱がこもります。
寝汗がひどくなったり、朝早過ぎる時間に目が覚めてしまったり、内臓の炎症症状が出たり(胃炎、腸炎、膀胱炎、腎炎、肝炎、胃・十二指腸潰瘍など)。
熱の性質は上に上ります。
ドライアイ、目の充血、頭痛、めまいなどもそうですね。
肺に熱がこもり炎症症状になれば、気管支炎などにもなる訳です。
”花粉症”などもお酒や辛味をたくさん摂っていては、せっかくの薬も効果が半減することもあるでしょう。
次に「嗜好品」とよばれるもの、コーヒー、たばこ、チョコレート、ミントなどもそうでしょうね。
お酒のアルコールもそうですが、ニコチン、カフェインなどの刺激物は、リラックス効果が高いです。
東洋医学的には、それら刺激物は
「肝臓の血を発散させる」
と言う作用がある様です。
肝臓は血を集め、様々な血の調整をしているところ。
イライラすると肝臓に悪い!とは俗に言われますが、東洋医学で肝臓は「怒」と言う感情をつかさどっている為だそうです。
イライラは、怒りを我慢している状態です。
すると、肝臓にたまっている血が発散されないのだそうです。
肝臓に血がたまったままになると、やがて熱を持ち、その熱が他の内臓に影響をして、前述した様な症状が出るのです。そこで、それを発散させる為に、コーヒーやたばこ、お酒などが増えてくると、これもまた肝臓に負担をかけてしまうのです。
いい具合でストップできればいいのですが、嗜好品や刺激物はついつい取り過ぎてしまうもの。
肝臓だって、そうした刺激物によってずっと発散されっぱなしでは、肝臓自身を養う血液まで発散されてしまって、充分な活動ができなくなってしまいます。
一時ブームになりかけた「シナモン」なども、多量にとり続けると“肝臓障害”を起こすなどと言われています。
シナモンも「桂皮」と呼ばれる漢方の生薬で、その作用は温めて発散します。
桂皮は、葛根湯や桂枝湯、その他の漢方薬にもたくさん使われています。
スパイス、香辛料として扱われるものは、すべて同様の注意が必要でしょうね。
昔から「薬味」、「生薬」と言われているものたちは、
「薬も量によっては毒となる」
と言う訳です。
あまり禁止事項、注意事項が多いのもストレスになってしまいますが、食品の中にはそうした薬となる作用が強いものがあると知り、取り過ぎない様にと頭のかたすみに留めておいて頂きたいと思います。
※・・・気、血、水のいずれでも、体の中に滞って固まっていると、強く激しい症状が現れやすいです。
この様な東洋医学の診断法は、人の手でやることなので当然誤差は出ますし、科学的ではありません。ですから、きちんとした先生について学ぶ必要があります。
東洋医学は現代科学の無い時代に、鋭い感覚を持った名医たちが長い年月をかけて、膨大な数の患者さんのデータが体系化された医学ですから、統計的には根拠があると言えるのです。