秋 ~肺の季節~
2011、10、6
夏の暑さが終わり涼しくなったかと、思うと急に朝晩が肌寒いくらいになりますね。
東洋医学では秋は“肺の季節”と言われています。
秋は肺が頑張ってくれないといけない季節なのだそうです。
なぜかと言うと、
夏は気温が高く、常にたくさん汗をかいています。
つまり毛穴が開きっぱなしってことなんですね。
で、
秋は気温が下がってくるので、そんな開きっぱなしの毛穴に、閉じる練習をさせてやらなければならないのです。
季節の変わり目なので、まだ毛穴を閉じることに慣れていないんですね、肺が。
肺は、常に外の空気が出入りしていると言う、特殊な内臓です。
他の内臓も外気に触れてたりしたら、とても36度の体温なんて保てませんよね。
36度って、気温にしたらものすごく高いですよね。熱中症になってしまいます。
体温はそんなにも高温なんです。
その体温のおかげで、ウイルスから守ってくれたり、食べ物を消化して元気でいられたりする訳なんですね。
ですから、内臓が直に冷やされるのって、とっても体によくないことなんです。
冷えから守りたいこの季節。
でも、まだ夏の雰囲気をまだ引きずりがち。
冷たいジュースやビールを飲んでしまったり、果物が豊富なこの季節、冷蔵庫で冷やした果物をそのまま食べてしまったり・・・・。
また東洋医学では「肺」は「胃腸」の機能に似ていると言われています。
胃腸も「食べ物や飲み物」と言った「外界のもの」と触れるところです。
その意味では、常に外の空気が出入りしている肺と胃腸とは、他の内臓にない共通の特徴を持っています。
それともう一つ、肺の“仲間”がいます。
それは「皮膚」です。
もうお分かりですよね。
皮膚はいつも空気にさらされていますからね。
だんだん涼しくなっていく秋には、夏の間に開きっぱなしだった毛穴を、ほどよく開けたり閉じたりする練習をさせる為に、皮膚を刺激してあげます。
軽く汗ばむ運動をするのがおすすめです。
歩いたり、走ったり、太極拳やヨガなどのゆったりじっくりとした運動もいいですね。
昔ながらの乾布摩擦もいいでしょう。
【まとめ】
1、秋は“肺の季節”。
2、季節の変わり目は特に無理しない様に注意する。
3、肺に頑張ってもらうため、肌も胃腸も冷やさない様にする。
4、皮膚を適度に刺激する。
徐々に慣れさせて、次の季節への準備段階をするのが季節の変わり目なんですね。
春分に秋分、夏至と冬至。
土用と言われるその辺りの季節には無理をせず、体にいい事をしてあげたいものです。